僕が「自転車の教科書」に書いた事は、普段の姿勢がちゃんとできているという事が前提です。
やまめの学校に来て下さる生徒さん、というよりも、日本人のほとんどの方は猫背です。
その例として、平均的な日本人の姿勢を元に作られたスーツやバイクウェアーの裁断が、肩が前にある「猫背」気味であるという事です。
もちろんそのようなコンセプトでは無いものもありますが、誰にでもフィットするようにと作られたものは、平均的日本人の体形を元に作られたモノが多く見受けられます。
先日、スーツを買いに行った際に、最初に出されたスーツは30秒も着れないくらい肩が窮屈でしたが、その後出してくださったスーツは本当にピッタリだったんです。
そのスーツには「スポーツマン用」と書いてあって、あ~自分はスポーツマンなんだ!!!って。結構笑えました。
本にも書きましたが、猫背は骨盤を後傾させ、かかとに体重が掛った状態を作り出します。
バネのある状態で素早く動いたりするには、「後傾」では都合が良くないので、やまめの学校では、姿勢の良い状態で自転車に乗る事を教えています。
自転車の軸を掴む際にも、「後傾」では都合はよろしくないです。
日本人の多くが猫背であることから、今までは雑誌等に書かれている「猫背の乗り方」が主流であってもおかしくは無いでしょう。
実際に猫背で自転車に乗ってみれば、そのような身体の使い方や、内股でペダリングする事になるので、これまで雑誌に書いてあった事は間違いではありません。
後ろ脚に荷重を掛けた姿勢で自転車に乗っているわけですから、「引き足」に重点を置いた乗り方になるのは当然です。
でも、それは骨盤を後傾させて肩甲骨を開いた「猫背の乗り方」の基本です。
ですから、雑誌が嘘を書いていたわけではないのだという事は、知っておいてください。
基本としている姿勢が違うだけですから。
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僕は自転車の乗り方を教えています。
ですから、「安全」であるという事は絶対に譲れない事です。
いかなる時でも常にバランスがとれている事、滑ってもコントロールできる事、急な坂をふらつかずに登ったり、ちゃんと止まれる事、前がちゃんと見えている事。
速く走る事の前に、上手に走れる事の方が重要であると考えていますし、公道を走る上では当然で来ていなくてはいけない事だと考えます。
上手になる事ができれば、自然に速く走れるようになりますから・・というより、上手な人は速くもゆっくりでも走れます。
速く走る事よりも、その乗り方に取り組むことで、普段の姿勢が良くなったり、歩いたり走ったりすることが楽になったりすることの方が、僕にはとても大切な事なのです。
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「自転車の教科書」には、どんな姿勢の時に、どっちの脚に荷重が掛るのかとか、その動作をした時にはこうなるという事がたくさん書いてあります。
何十年も積み重ねてきた「猫背」を、ちょっとやっただけですぐに直す事なんてできません。
そこには、一生懸命ストレッチをしたり、反復練習で身につける「努力」が必要です。
僕の生徒さん達は、その過程で身体が変わっていく事や、上手になっていく事がとても嬉しいと感じて下さっているようです。
僕の本には、何が原因でそうなっているのかが書いてあるのですから、そこをしっかりと読みとってほしいです。
まだ猫背でしか乗れない人は特にです。
猫背にならないことのメリットは、「自転車の教科書」に、これでもか!!というほど書いてあります。
姿勢を直してしなやかな身体を作る事、いつまでもスポーツとして自転車に乗り続けられるようになる事、他のスポーツにも役立つ姿勢である事。
そんな事を願って書いた本なんです。
猫背と姿勢の良い人の動作が真逆になるのは、真逆の姿勢なので当然です・・・というより、そうなる人間の身体って面白いです。
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僕は姿勢が良くなる方を選びましたが、姿勢が悪いままでも良いという方もいます。
僕のキャッチが昔から「前へ!!」なので、「自転車の教科書」の内容も、やまめの学校で実際に教えている事も、僕の考え方も前向きです。
姿勢の悪い人だって、好きでなったわけではないと思います。
仕事が忙しかったり、ずっとパソコンを打つ仕事だったりすれば、背中は丸まってきますから・・・・僕だって。
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自転車の雑誌書かれているような、これは○でこれは×・・・みたいな事を書きたかったんじゃないんです。←雑誌のこういった表現が一番嫌いです
じゃあどうすれば良いのよとか、なんでそうなっているのかというのを、ちゃんと解ってほしいんです。
「自転車の教科書」を読んで、身体を動かして体感してほしいんです。
できる人にもできない人にも、たくさんヒントが隠されているのですから。
僕はどちらの姿勢の身体の動きも「自転車の教科書」で説明しましたが、ちゃんと読みとっていただけたでしょうか?
どちらの説明もちゃんとできなければ、本なんて絶対に書けませんし、書いてはいけないと思っています。
今までの常識を基準にして、真逆の事が書いてれば驚くでしょうが、先にも書いたように、姿勢が真逆なのですから真逆で当たり前です。
その中間というのは絶対にあり得ませんし、中途半端なのです。
猫背か良い姿勢のどちらかしかありません。少しだけ猫背だけどちょっと良い姿勢・・・・・・・それは無いです・・・。
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日本人の多くが猫背であるにもかかわらず、たくさんの人が「自転車の教科書」を買って下さった事は、姿勢を良くしようとか、今よりももっと○○○といった、前向きな考えの方が多いという事です。
現状維持ではなく、もっと上手になりたいという方が多かったという事が、本がたくさん売れたこと以上に嬉しいです。
少数派の姿勢の本を発売してくださった小学館さんの英断に、心から感謝しています。
売れるかどうかわからない本を発売してくださったのですから・・・・・。
僕が父親に教わった事や、生徒さんが気がつかせてくれた事、自分で考えた事や確信した事を書いた本なので、とても愛おしいです「自転車の教科書」は。
○×や勝ち負け、道具の高い安い、誰がどう言っているなんてどうでもよい事です。
こうなったらこうなる、そうならない為にはこうする、そうなったらこうやって対処するといった事が書きたかったんです。
僕が猫背を選ばなかったのは、ただ単に嫌だったからだけなんです・・・・。
何度もボロボロになるまで読んで身体を動かしてくださいね!
仰言る通りです! 私が永年続けている合氣道の精神並びに姿勢と全て通じるものがあります。
正に「万人が進むべき道」の様に思えます。
宮崎さん、合気道は僕の理想とする武道です。自転車だって、取り組み方次第で武道にもなると思うのですが、世の中では上達していくことがおろそかにされていて、そのうち慣れるで片づけられてしまうのが、とても悲しいです。
でも、変わりますよ!!!
普段の歩きを意識するようになりました@講習の効果あり
ayakoさん、歩きが良くなると自転車も良くなりますよ~。最近ひと月に一回お会いしてますね!!!
また安曇野にも遊びに来てくださいね!!!
いつもありがとう。
ロードに乗り始めてから、何となく感じていた違和感の正体が見えたと思いました。
6月に、学校にお邪魔させていただきます。よろしくお願いします。
SSJINさん、6月の学校ではそれがはっきりと体感できますので、楽しみにしていてくださいね!!!
そうやって感じ取ってくださると、とても嬉しいです~。
やっと通しで1回読み終えました(活字が苦手で・・・)。
やはりこの本は「やまめの学校復習本」ですね。
学校で教わっていた時の事を思い出せます。
逆に、教科書から入ると「?」の場面も多いと思います。
そこに陥らないように、一所懸命このブログを通じて
メッセージを発信されているのですね、と感じています。
教科書を読んでいて、自分が誤解していた箇所を3つ
見つけました。
しかも基本中の基本の部分です。お恥ずかしい・・・。
毎年、新1年生として入校する事になりそうです。。。
けんぞーさん、うちの学校に来ていても忘れたり、違う事を覚えてしまっていたりするのですから、こうやって書かなくてはいけないんです。
やまめの学校の生徒さんにとっては復習用、そうではなく、初めて見た人にとっては、何か気が付くきっかけになってくれれば良いのです。
多分、1時から7時まで踏み込んでいたんでしょ~。やまめの学校に踏むの言葉はありませんよ!!
はじめまして。
4月のロードスクールでお世話になる、furutoshiと申します。
会を2日後に控え、夫婦共々わくわくしています。
しっかり予習してから行きます。よろしくお願いします。
46歳にして4月からロードを始めました。
その際初めて手に取った自転車本が自転車の教科書なのですが
内容が素人にも染み込む程に解り易く、繰り返し読み返しています。
しかしながら乗っていると、特に疲れが出始めると
元来の猫背がチラホラ顔を出しw 恐らく猫背歴が長いので
楽なのだろうと推測しているのですが、その度にやまめ乗りを
意識するようにしています。
しかし如何せん自己流なので1度安曇野にお邪魔したいと
切に思い始めているのですが、釧路からなので家族を巻き込んでの
一代イベントになる事が容易に想像出来るのでw 躊躇しています。
いつか安曇野への思いを持ちつつ精進致しますので
今後もお体に気をつけて邁進して下さい。
ブログ、楽しみに見ております。